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Posted: 31 Mar, 2022 @ 2:02am
Updated: 18 May, 2024 @ 9:15am

steam版は日本語対応してないので、レビューを見る方は少ないかもしれません、寂しいなぁ~

https://youtu.be/YkWgQ8567Xw
この音楽をクリックして、音楽とともに読んでな、お願いします

 表題:
 うみちゃんとしろはちゃんへの恋文でございます√

「眩しさだけは、忘れなかった」⚪

傘を持っているときは雨が降らず、傘を持っていないときに雨が降る。
勤勉に仕事をしているときには上司に見られず、さぼっているときに上司にバッタリと出くわす。
私が好きな人は私の事が好きではなく、私が好きではない人もやはり、私の事が好きではありません。
一方互いに好きな人同士はただ必死に「お互いが好き」というショーをしているだけです。
人生ってそんなもの。
そんな空虚な人生に疲れて、自分の生きる意味が何か、ということについて考え始め、ふと悲しくなったとき。

このゲームは、そんなあなたにピッタリのゲームです。

 「鳥白島」

ゲーム中の鳥白島は愛と光に満ちたところで、心の故郷みたいな場所です
この場所は私に物語を思い出させます
  
  晉の太元中, 武陵の人 魚を捕ふるを 業と爲せり
  溪に縁ひて行き, 路の遠近を忘る
  忽ち 桃花の林に逢ふ
  岸を夾みて數百歩, 中に雜樹無し
  芳草鮮美として,落英 繽紛たり
  漁人甚だ之れを異とす, 復た前に行き, 其の林を窮めんと欲す
  林 水源に盡き, 便ち一山を得
  山に小口有り。 髣髴として光有るが若し
  便ち船を舎てて口從り入る

  初め極めて狹く, 纔かに人を通すのみ
  復た行くこと數十歩, 豁然として開朗
  土地平曠として, 屋舍儼然たり, 良田美池桑竹の屬有り
  阡陌交も通じ, 鷄犬相ひ聞ゆ
  其の中に往來して種作するもの, 男女の衣著, 悉く外人の如し
  黄髮 髫を垂るも, 並に怡然として自ら樂しむ

  漁人を見て, 乃ち大いに驚き, 從って來たる所を問ふ
  具に之に答ふれば, 便ち要へて家に還へる
  酒を設け 鷄を殺して 食を作る。
  村中此の人有るを聞き, 咸な來りて問ひ訊ぬ
  自ら云ふ:先の世 秦時に亂を避れ
  妻子邑人を率ゐて此の絶境に來たりて, 復たとは焉を出ず
  遂ひに外人と間隔つ。 今は是れ何れの世なるかを問ふ
  乃ち漢有るを知らず, 無論魏晉をや
  此の人一一 爲に具に聞かるる所を言へば, 皆歎す
  餘人各の復た延ゐて其の家に至り, 皆出でて酒食す
  停ること數日にして, 辭去す
  此の中の人語りて云く:外人の爲に道ふに足らざる也と

  既に出で, 其の船を得, 便ち 向の路に扶りて, 處處に之を誌す
  郡下に及び, 太守に詣り, 此の如く説く
  太守即ち人を遣りて其の往けるところに隨ひて
  向に誌せる所を尋ねんとすも, 遂に迷ひて復たとは路を得ず
  南陽の劉子驥, 高尚の士也
  之を聞き欣然として往くを規つ
  未だ果たせずして, 尋で病に終る。 後遂に津を問ふ者無し

人々は素朴でお互いに助け合って生活しています。
プレッシャーが無くて、ただ夢に満ち溢れた場所です。
そしてこの島には美少女いっぱい!
残念なことに美しいものはすべて虚構のものです。いや、虚構だからこそ人のための美しさに満ちているのでしょうか。
現実は糞ゲーだ笑
もし、、、現実に桃源郷があったり、鳥白島のような場所があったらどんなにいいだろう。

 「重要」
以下は私個人の見方であり、作品の定義ではない
SteamのSummer Pocektsはkey社の最新バージョンとは違います。
Key社の最新バージョンはSummer Pockets Reflection blueです。
この2つのバージョンの違いは、新しく攻略対象として4人の女の子が追加されたことです。
しかし新しく追加された4人の女の子はメインストーリーとはあまり関係がありません。
元の作品には4人の女の子しかいませんでした。
鳴瀬 しろは「なるせ しろは」
空門 蒼「そらかど あお」
久島 鴎「くしま かもめ」
紬 ヴェンダース「つむぎ ヴェンダース」
新しく増えた女の子は
野村 美希「のむら みき」
水織 静久「みずおり しずく」
加藤 うみ「かとう うみ」
神山 識「かみやま しき」
私はsteamのレビューで最新版の心得を書くことにしました。
PS:なぜ 鏡子おばさんのルートがないのか!!
しかし新しいバージョンは内容が増えた分、弊害もあります。
新版(Reflection blue)は攻略対象が4人から8人になりました。そのためボリュームが非常に増えました。というか相対的にメインストーリーが短いレベルに多いです。つまり、8回も素晴らしい夏休みを繰り返すことが出来ます。
しかし新しく追加された4人の女の子のストーリーはメインのストーリーとほとんど関係がないです。そのため美少女との恋愛は楽しいのですが、結局攻略を終えたら振り出しに戻り、メインストーリーが全然進んでいないという問題が発生してしまいます。
正直ウチは疲れました。
個人的には、ALKAルートとPocketルートがこのゲームの素晴らしいルートだと思っています。
しかしプレイヤーは7人の女の子を攻略しなければALKAルートとPocketルートに入ることができません
時間がかかるだけじゃなく、メインストーリーとの切り離し感が強くなります

ちなみにumiちゃんにとっては残忍です
以下ネタバレ
だけね。
imuは主人公ばいりの娘で、彼女は過去にタイムスリップし、元の目的は死んだ母を救うことでした
でも主人公は7回浮気しなければなりません.....
umiは自分の父の浮気を目撃し続けました。
一旦、ゲームを始めて生まれた感情が、終わる時には背徳感にもなります。
ああ、主人公としろはさんはもう家族がいるんだけど、輪廻の過程で、ばいりさんはずっと浮気してる!!!
主人公はすべてを知らないけど
それに、7回浮気しないとメインストーリーに入れない
だから私はkeyの脚本家はえげつないと思います。
どうしてそんなことするんだ!?
DLCとしてパラレルワールドの話とかにすればよかったのに!
あと、瞳さんはいったいどこへ行ったのか?
しろはちゃんのお父さんはどうやって死んだの?
識ちゃんはばいりさんに出会っていない以上、鳥白島をぶらぶらしているはずだ。
どうして最後にうみちゃんを導くことができます?
物語はすべてを語っていません。

https://youtu.be/mhYiVisQuK8
ここまで読んだらぜひこの曲に変えてなww


 「紬・ヴェンダース」

「あぁ^~心がむぎゅむぎゅするんじゃぁ^~」

本作のロリヒロイン
時代を経ても現役で世の男子を魅了し続ける金髪ツインテールはやはり強い
容姿が可愛いのもあるが彼女ならではの「むぎゅ」を口癖とした喋り方が最強
受け答えに愛らしさを感じます
真面目で礼儀正しく誰に対しても敬語を使うがたまに会話が噛み合わない時があるw
嬉しい時や気分が良い折は鼻歌が出るのでわかりやすい
灯台を住処として使う事もあり、中は人が過ごせるように改造してある
紬のシナリオの見所は一人の女の子に全身全霊を掛けて向き合った事ですね
「じゃあ羽依里は他のヒロインを蔑ろに扱ったのか?」と言われれば勿論そんなことはないけど、紬に掛けた情熱は個人的に一線を画すものだと思っています
パリングルスの容器を集めて灯台にベランダを作りたいとか言い出した時は「大丈夫かこの娘?」とか思ったけど、"やりたいことを探すことがやりたいこと"という禅問答みたいな目的を掲げているので、ベランダを作れば何か得られるものがあると考えていた
それは目的を探す手段だったのかもしれないけど最終的には入れ替わっていたように感じた
完成させるまでの過程に価値を見出し、その結果として完成するのである
紬がベランダを作ろうとした理由は羽依里と出会った時に柵を超えて身を乗り出していた事を注意されたのが妥当か
結局パリングルスの空き箱の量が足りなくて梯子しか出来なかったが、ちょっと完成したベランダを見てみたかった
まぁ梯子だけでも十分過ぎるほど凄いんだけどw
作ってくれた天善には感謝ですね

途中まで騙されていたのは母国に帰る点だった
どこの国出身であるかは明示されていなかったが、紬は頻りに「夏休みが終わったら帰らなければいけない」という台詞を連発している
だが紬のシナリオを全部読み、一言一句確認しても"どこへ帰るかは書かれていない"
ヴェンダースという名字がどうしても頭を過ぎり、先入観で海外のどこかの国に帰るものだと思わされてしまっていた
ここも面白い点で、紬がどこに帰るのかは途中から気になってくる

帰る事を何度も仄めかすことによって刹那的な良さを生んだのが紬ルートで最も評価出来るポイントである

紬のイベントを集中的に進めると個別ルートに突入し、やがて羽依里は紬を好きになるが好きになったとしても一緒にいられる時間は夏休みの間だけ
いずれは別れる運命にあるため、恋人になる必要性を問われることになる
泡沫の夢で終わるからこそ紬は羽依里の告白に対して躊躇しているのだが、無駄だとわかっているから行動をしないのが最適解だとは思えない意志を示す
恋愛というものは合理性を無視する事に意味がある、と伝えた羽依里は素直に格好良かった
そして止めの一言

「俺の残りの夏休みを、全部紬にあげるよ」

これが紬ルートを一番と言わしめる台詞となりました
異常なまでの尽くしっぷりが琴線に触れましたね
この台詞に感銘を受けたのも時間が限られているからです

フィナーレの冠婚葬祭を凝縮したもてなしも発想が素晴らしい
紬が一生の中で行う催事を約一週間で全部やってしまおうという壮大な企画
他ヒロイン+サブキャラに協力してもらって一大イベントを決行する
特に凄かったのは蝋燭約5000本を紬が去るまでに制作した事
一生分だと道を作れるくらいにはなるらしいw
最高の誕生日ですね
別れ際に流れる挿入歌の『紬の夏休み』と相俟って印象深い


 「鴎」
いざ、冒険へ出発!!

鴎ルートは子供時代に焦がれた宝探しを題材としている
シナリオの多くを移動に費やし、財宝までの道を歩む冒険譚でございます

冒険という名に相応しくワクワク感が感じ取れる
明かされるまで気になっていたのはスーツケースの中身ですね
これは物語上、重要になってくると思っていた
けれども蓋を開けてみるとそこまで大したものが入っているわけでもなく、フェイントみたいな感じでしたねw
中にあった『ひげ猫団の冒険』という一冊の本が鴎ルートの集大成と言ってよくてこの本の内容通りに進行している
幽霊みたいに消えてしまった鴎は本人じゃなくて本の中のカモメが成長した姿
鴎本来の肉体は異国のフィンランドにて眠りについている
では羽依里の前に現れた鴎は何者なのか?
こう解釈していいのかわからないけど、うみの力によって不可能を可能にした幻影だとでも言えばいいのか…
洞窟に入ってからは掴みどころのない不確かな存在になっていた
エピローグにてちゃんと健全な姿を見せてくれているので、これもうみが力を分け与えたと勝手に補完してる
「7つの海をこえてあなたに会いに行きます」と届いた手紙には書いてあったが、Pocketsの七海のネーミングはここから取ったとみていいか

鴎ルートの見せ場は羽依里が鴎の成し遂げたかった事を一所懸命叶えてあげるところです
やっぱり女の子に対して献身的に臨む姿勢に私は弱いみたいだ…w
すなわち、本の内容を再現をすること
だが完成させたとしても一番見せたい相手が隣にいない
自分のやっていることはただの自己満足じゃないのか?と自問する羽依里の心情も上手に描けている
意味がない事に価値を付与する、という点では紬のルートに通ずるものがあった
ファンレターを鴎同様に全返信する努力も評価したい
彼女が如何にひげ猫団の冒険を愛していたかがわかる
ひげ猫団の冒険の著者である鴎の母親の鷺は鳥白島を舞台としていたので実現は可能だった
難所は海賊船の製作だったが、そこは皆の力を借りて見事に完成させていた
本当にその通りで脳裏に焼き付くほど忘れられない夏休みを送れた人間ってどれだけいるんだろうな?

自分でも思い返してみたけど真っ先に浮かび上がる鮮烈な思い出なんて一つもねぇよw
小学生の頃は友達と漫然と遊んで、家族とたまに旅行に行くだけだった
中学は部活で手一杯だったし、高校と大学はゲーム三昧
鴎みたいな夏休みを送れる奴は一生モノの宝物を持っていると胸を張って言える
まぁ悲しいのはそれも空想だったことだが…
でも羽依里が結実させてくれたからOK
後日、手紙を見たひげ猫団の冒険のファン達が来訪して物語と同じ体験をさせ完遂
綺麗に纏まっていた

 「蒼」
蒼ルートは七影蝶の掘り下げを行っているのでALKA、Pocketsに大きく関連がある
七影蝶はこの世に未練を残した人間の記憶の残滓と考えていい
手で触れる事で他者の生前の記憶を見る事が出来る
その中から姉である藍の記憶を見つけ、眠り続ける彼女を覚醒させるのが狙い
姉妹愛を再確認するようなプロットでしたね
姉は妹のために、妹は姉のために
幼年時代は藍の方があらゆる分野において優秀で蒼はいつも劣等感を抱いていた
唯一、蒼が藍より優れていたのは七影蝶が見えたこと
七影蝶を捕まえれば藍、両親に認めてもらえると考えた
どうも蒼以外には七影蝶が見えてなかったようである
蒼が好きだった藍は蒼のために七影蝶が本当にいたと証明したくて奮起するが、自信が崖から転落して意識不明の重体に
ここから10年間、蒼の悔恨の日々が始まる
抜け落ちた藍の七影蝶を見つけるために毎夏、蒼は必死に探していたが徒労に終わっていた
それもそのはずで蒼には絶対に藍の七影蝶を発見することが出来なかったのである
申し訳無さや謝罪の気持ちでいっぱい、そして藍に会うのが心のどこかでは怖いと思っていた蒼は無意識に藍の七影蝶を遠ざけていた
二人とは直接関係ない羽依里は藍の弱々しい七影蝶を発見することが出来た
また、藍の心臓が一時的に止まったこともあり、切迫した雰囲気が感じられたのも良かったところである
七影蝶は迷い橘の花が咲いている間しか触れられないという制限がある
加えていつ藍がお亡くなりになるかわからないので急ぐ必要が出てきたのが物語に緊迫感を持たせた
そしてここからまさかの三段オチwwwww
藍起きる→俺「はい、ハッピーエンド」→代わりに蒼、昏睡→俺「やめてくれよ…(落胆)」→藍「蒼はそろそろ起きますよ(預言者)」→蒼、目覚める→俺「やったぜ(歓喜)」→蒼、七影蝶に触れ過ぎて生きるためのキャパシティを超過し再び眠りにつく→俺「ブッチッパ!!(絶望)」
後半の目まぐるし過ぎる展開やめろwwwwww安心出来ねぇwwwwww
藍が起きてから二転三転するので蒼のシナリオは終盤が華
まぁどのキャラも締めは盛り上げようとしているけれど…w
前半は羽依里とのラブコメが大半なので巫山戯た場面が多いw
迷い橘の花が散ってしまったことにより、今夏は蒼を目覚めさせることは出来なくなった
ただ来年、再来年と夏が訪れる度に機会は必ずあると信じ、羽依里は再び鳥白島を訪れる
エピローグにて蒼の七影蝶を取り戻してやっと救われるがここにもうみが一枚噛んでいたと読み取るのは深読みし過ぎかな…
タカシャルハラスメントの語呂の良さで草wwwwwwwwwwwww

 「鳴瀬しろは」

サマポケのヒロインの中では最も無口
初対面の相手にはほとんど片言でしか喋らない
雑談を好まず、要件だけを伝えるのも彼女らしい
しろはルートの中盤以降とALKAでは口数がかなり増える
打ち解けるまでが長いが、気を許せる相手だと認められればそこからは安定して良好な関係を築けるタイプ
予知や呪いのせいで他人に迷惑を掛けたくない一心で友達を作らなかったのもある
それを証明しているのがPocketsの後半で、無能力者となったしろはは蒼と平然と会話している
本来は物腰の柔らかいタイプなのかもしれない
料理全般に長けていて店を出せるほどの腕前を持つ
しろはさんの飯を食える旦那は幸せだなぁ、ねぇ羽依里くん?



 「加藤うみ」

サブキャラと見せかけて全編を代表する人物
4ヒロインの個別ではそれほど出てこなくて脇役のように描かれているけれどALKA以降は物語の中核を担うキャラとなる
過去に何度も戻っているため、徐々に幼児化していっている
Restartにてうみの喋り方が変わっている事に「おや?」と気付いた方も多いのではないだろうか
各エンディングの後には何者かの語りが入るがあれは七海とうみの事を指していたのだと全部終わった後にわかる
影法師=うみと置き換えるとしっくりきます
本記事は『うみ』とひらがなで統一しましたけど漢字で表記すると『羽未』となります
未来へ羽ばたくというシンプルだが過去に縛られ続けた彼女にとってはまたとない名前ですね
停滞していた時間が動き出したかのようだ

 「最後」
ノベルゲーが好きな人が交流出来る場所を提供します。 ノベルゲーが好きな人が周りに少ないので、このグループを作りました。 世界中のノベルゲーオタクよ集え! 世界をノベルゲーで支配するのだ! ノベルゲーを楽しむぞ! https://test1.login.steam.hlxgame.cc/groups/tanosiiyayo
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2 Comments
≫Ryou1254 さん、マジありがとうございます:nanami_cry:
Ryou1254 2 Apr, 2022 @ 7:41am 
:cupup::happyz: 素晴らしいです:Speech_Love: